浮世絵学/吉原傾城・新美人合自筆鏡_1784(天明4)政演/名君自筆集 奉書(見開き) ukiyo-e Best and oldest gallery  酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)http://www.ukiyo-e.co.jp/108214
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A   浮世絵学 ◯◯◯◯ 総目録 

*うたまろ えいざん えいせん(英泉) がくてい(岳亭) きよなが くにさだ1 くによし  たいと1(戴斗1) とよくに1 とよくに2 とよくに3 とよはる とよひろ はるのぶ ひろしげ1 ほくさゐ ほっけい(北溪) よしいく よしとし ゐいつ 

*入力すれば、直ぐ総目録、伝記などが表示されます

*年月日の最新情報を活用して下さい。

B 浮世絵学 吉原遊廓

*吉原細見

1781-(天明期)吉原細見_47項目

1996八木+丹羽/吉原細見年表_西暦順+_998項目

1996八木+丹羽/吉原細見年表_蔦屋重三郎本_238項目

1996八木敬一+丹羽謙治/吉原細見年表_code順_1,002項目

1996八木丹羽/吉原細見年表_1698項目_原本順

1996八木丹羽/吉原細見年表_外題五十音順_998項目

C 浮世絵学 歌舞音曲

*外題(げだい) 読み難いので、code順に整理

*役名(やくめい) 役名(役者) ある程度、検索できる

*歌舞伎年表 テキストで入力 ある程度、検索できる

1926飯塚/細見_出典_16,435項目

1988絵尽し_出典_3,124項目

1988絵尽し_code順_3,124項目

1988絵尽し_げだい順_3,124項目

1962伊原/歌舞伎年表_安永1-明治40 7,200項目

 

 


1982-04-29現在(2024-11-13更新)

浮世絵学:ukiyo-e study  浮世絵鑑定(肉筆浮世絵、錦絵):judge

curator, professional adviser of SAKAI_gankow ukiyo-e

酒井 雁高(がんこう)(浮世絵・酒井好古堂主人)

*学芸員 *浮世絵鑑定家 📞 Phone 03-3591-4678(東京・有楽町)

酒井 邦男(くにお)  酒井好古堂・副代表    *学芸員     *浮世絵鑑定家

100-0006東京都千代田区有楽町1-2-14(東京・有楽町 帝国ホテルタワー前) 

日本最古の浮世絵専門店

 

1803葵衛(齋藤秋圃)/葵氏艶譜


R浮世絵学00/複製・復刻 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)

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ALL浮世絵学 記事一覧    All articles and images of Ukiyo-eGaku

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G浮世絵学00 御案内 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)  Guide

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V浮世絵学 ミニ動画     Mini-film, about 5 minutes 

   浮世絵学 ミニ動画 各種 http://www.ukiyo-e.co.jp/92533  


*1946、私、酒井雁高(がんこう)、(戸籍名、信夫のぶお)は、酒井藤吉、酒井十九子の次男として生まれた。生まれた時から、浮世絵に囲まれ、浮世絵博物館に組み込まれていたように思う。1966、兄・正一(しょういち)が冬山のスキー事故で死亡。いきなり、私に役目が廻ってきた。それにしても、子供が先に亡くなるとは、両親の悲しみは察して、余りある。母は、閉じこもったきり、黙ったままの父に、何も話すことが出来なかったという。

*1967、私は大学の経済学部を卒業し、すぐ文学部国文科へ学士入学。何とか、源氏物語など、各種日本文学、江戸文学も多少、学ぶことが出来、変体仮名なども読めるようになった。http://www.ukiyo-e.co.jp/wp-admin/edit-comments.php

*1982年以来、浮世絵博物館と一緒に過ごしてきた。博物館が女房替わりをしてくれたのかも知れない。

*それでは子供、というと、これら浮世絵学、1,399項目であろうか。一所(浮世絵学)懸命、学問としての浮世絵学を成長させてきたつもりである。今後も、御支援、御指導を賜りたい。2021-06-20酒井雁高・識

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日本で。幕末の開明思想家・最古の浮世絵専門店佐久間象山(1811-1864)(しょうざん)が、酒井義好(1810-1869)*よしたか の書齋を「好古堂」と命名しました。1982、酒井藤吉(とうきち)・十九子(とくこ)、酒井貞助(ていすけ)・富美江(ふみえ)、酒井泉三郎(せんざぶろう)・美代子(みよこ)らは、好古堂蒐集品を基として、父祖の地、松本市郊外に、日本浮世絵博物館を創立しました。

父・藤吉が亡くなってから、酒井信夫・雁高(がんこう)、そして酒井邦男が継承し、世界各地で65回の浮世絵展覧会を開催して今日に至っています。皆様のご指導ご鞭撻を御願い致します。

2024-10-06浮世絵オークションに祖父・酒井庄吉が制作した言人(ことんど)/髪梳る を出品した。左下枠に「酒井川口」版の空摺りの証明があり、裏に毛筆で、三十一と番号が書かれている。最低価格は、かなり低く設定してある。

オークション図録では、「酒井川口」版の記述が漏れている。

原画と復刻

・原画は生前の版木 その当時の版木

 *この版木を使用して制作したものは原画に準ずる、後摺(あとずり)

・復刻は没後、制作した版木

 *没後60年、著作権が消滅し、被せ彫りなどで、模刻

言人(1900-1976)/髪梳(かみ す)き

近代版画の裸婦として、気品があり、彫り、摺りの最高傑作と称されている。

左下に「酒井・川口」のエンボスがある。

http://www.ukiyo-e.co.jp.  Woodblock Prints  

SAKAI gankow

curator, professional adviser of ukiyo-e

 

2022 SAKAI, gankow   酒井雁高

 

 

2018 SAKAI gankow

 

2020 SAKAI kunio

 

 
*ファックス、使えません。

 

 

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**R浮世絵学00/複製・復刻 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)

*R浮世絵学01 複製01/復刻 手摺木版  03-3591-4678(東京・有楽町)The BEST Japanese Traditional Woodblock Prints, Handmade reproduction (adm. by JUM) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)

http://www.ukiyo-e.co.jp/41940

*R浮世絵学02 複製02/各種  03-3591-4678(東京・有楽町)酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)

http://www.ukiyo-e.co.jp/51396

*R浮世絵学03*_複製03*/しゃらく_冩樂(1734-1823)、写楽 役者絵(表情)、浮世絵の最高峰 Phone 03-3591-4678(東京・有楽町) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人) *時代的に素外とすると、最年長で、重政、政演、政美の師匠にあたる

http://www.ukiyo-e.co.jp/99241

*R浮世絵学03a_複製03a/哥麿、歌麿_うたまろ_歌麿/浮世絵美人絵の最高峰  03-3591-4678(東京・有楽町) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)

http://www.ukiyo-e.co.jp/162

*R浮世絵学03b_複製03b/うたまろ 哥麿、歌麿_1795.05(寛政6.05)歌撰恋之部(紅キララ) Phone 03-3591-4678(東京・有楽町) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)

http://www.ukiyo-e.co.jp/78659

*R浮世絵学04_複製04/北齋爲一 ほくさゐ ゐいつ_爲一/冨嶽三十六景 爲一(ゐいつ)期の世界で尤も有名な作品  03-3591-4678(東京・有楽町)酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)

http://www.ukiyo-e.co.jp/33

*R浮世絵学05_複製05/廣重 ひろしげ_廣重/東海道五十三次 全55枚 Phone 03-3591-4678(東京・有楽町)酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)

http://www.ukiyo-e.co.jp/17

*R浮世絵学06_複製06/短冊など酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)  03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/41

*R浮世絵学08_複製08/美人(哥麿) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人) Phone 03-3591-4678

 http://www.ukiyo-e.co.jp/34253

*R浮世絵学09_複製09/美人(哥麿)大横 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/35324

R浮世絵学10_複製10/美人ほか 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/34409

*R浮世絵学13_複製13/清廣 きよひろ(お部屋に浮世絵を)! 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/1815

R浮世絵学14_複製14/廣重 ひろしげ_廣重/名所江戸百景 色々  酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/51925

*R浮世絵学15_複製15/廣重 ひろしげ_廣重/名所江戸百景・淺草田甫酉の町詣  酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/51950

R浮世絵学16_複製16/廣重_ひろしげ 箱根(浮世絵を飾ろう) …SAKAI_gankow 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/1804

*R浮世絵学17_複製17/廣重 ひろしげ_廣重/富士三十六景 最晩年の遺稿作品 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/26

*R浮世絵学18_複製18/廣重 ひろしげ 廣重/名所江戸百景・隅田川水神の森真崎 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/51413

R浮世絵学19_複製19/二代廣重(1826-1869)/諸國名所百景・周防岩國錦帯橋 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/56697

*R浮世絵学21_複製21/廣重_ひろしげ_廣重/名所江戸百景・亀戸天神 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/1788

*R浮世絵学23_複製23/カラーシート 浮世絵の三枚続、お風呂、文明開化絵を縮小 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/100

R浮世絵学24_複製24/國芳_くによし/1842c(天保13頃)/短冊 花鳥(魚介)鮎、緋鯉…酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂) phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/77453

順序摺

*R浮世絵学07_複製07/歌麿 うたまろ_婦人相學十躰・(ぽっぴん) 順序摺  Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/13503

*R浮世絵学12_複製12/廣重 ひろしげ_東海道五十三次・日本橋 順序摺  Phone 03-3591-4678

   http://www.ukiyo-e.co.jp/13483

*R浮世絵学01/落款(はるのぶ)春信 順序摺_1760s春信/雪中相合傘(鷺と烏)_酒井好古堂復刻_酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)

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*R浮世絵学04/順序摺 1939帆船(A junk boat print order by YOSHIDA hiroshi 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)

http://www.ukiyo-e.co.jp/84795

一筆箋

*R浮世絵学10a_複製10/ 一筆箋 (大揃、単品) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)Phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/211

*R浮世絵学10b_複製10/一筆箋 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人)phone 03-3591-4678

http://www.ukiyo-e.co.jp/209

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1784(天明4)政演/名君自筆集(吉原傾城・新美人合自筆鏡) 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)
*各博物館、美術館、図書館などで、多少、画像を紹介している。
*しかし、すべての画像は無い。また、すべてを読み下していない。
*何とか、すべてを読み下してみたい。
*大奉書見開きのため、丁数を欠く。
*折本で、奉書を内側に折り込み、Vの状態、VVVと繋げて、法帖仕立て。
*正月の大門口(おおもんぐち)を最初に描いているという。
*しかし、順序は諸本により異動があるようだ。
*東洋文庫本は、表紙、序文、内題、跋文、裏表紙まで表示してある。
*しかし、翻刻は全く無い。
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浮世絵学に沿って記述する。
1 落款:北尾葏齋(センサイ)政演(まさのぶ)画 *葎(リツ)ではない
2 判型形態:大奉書(ほうしょ) 37.5x51.0cm 
 *大2ではない。大倍版でもない、奉書である
 *著名な博物館、美術館、図書館でも、大2と記述されているが、これは誤り。
 *奉書である。奉書の半切が大版となる。奉書にも大中小があり、これは大奉書
3 刊年:_1784(天明4)  
 *前年(天明3)、一枚づつ七枚が刊行(水野稔)。しかし、確認できない。
 *1783(天明3):卯二月初午日 大僧都観正法印謹白(大門口の柱の張り紙)
 *この張り紙、そして大僧都観正が何故、吉原に出入りしたか不明
 *リチャード・レーン、小池藤五郎、両博士が、細部に注意し、刊年を確認
 *西欧では、神は細部に宿ると言う、卯二月の前列、これは読めない。
  これらは重要で、読め下せば、何か重要な事実が解るかも知れない。
  大僧都、卯(天明3)二月初午(はつむま)日、吉原の町内の安全を祈念したものか。
 今祈念大良木打□日於町内安全依  *文字の幾つか、読み難い
  卯二月初午日 大僧都観正法印謹白
 
 
  *天明期の吉原細見で、当時の妓楼、遊女など確認したい。
4 外題:吉原傾城・新美人合自筆鏡 *吉原傾城は角書き
 *吉原傾城・新美人合自筆鏡 前編 完 
 *このような題簽もあり、後編が企画されていたが未刊
 *表紙の題簽に、斜めの線が連続して刻されている作品もあるが、前後関係は不明
5 版元:蔦屋重三郎
6 内題:青樓名君自筆集 
 *最初(天明3卯)、自筆が七枚、刊行された。つまり、内題が本来の外題。その後(天明4)、画帖仕立。
 *序文は四方山人、跋文は朱楽菅江 後、この二人と唐衣橘州が狂歌本で優位を競争
 *四方山人と菅江が、橘洲を抑えた。
 *蔦屋、歌麿は、町人であるが、喜三二、赤良などの武家である。両者、対等に交際していた
 *蔦屋は歌麿の叔父にあたり、蔦重にとって歌麿は甥にあたる(向井信夫・考証)。 
 *名君(遊女)の俳諧、狂歌、漢詩などの書跡、筆跡が忠実に刻されている。
 *しかし、自筆かどうか、微妙で、今後の詳細な検討を要する。
 *尤も、筆耕の誤認があり、誤刻もあるようだ。
7 出典:酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)
 *浮世絵博物館所蔵本は、被せ彫りの複製本(明治期、大正期か)
 *風俗絵巻図会刊行会本が普及している。
右下に年月日が映らないように、慎重に撮影した
五回目の撮影で、何とか巧く、色補正、切り取りを完成
色々、検索したが、この著名な豪華画帖、7枚すべての読み下しは見付けられなかった。
石川巌(1890s-1919-1927-)、鈴木重三(1919-2010)、棚橋正博(1947- )らの詳細な論考も参照することが出来た。
先賢の学恩を感謝する。
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[1770s天明期吉原細見]
・これまで整理した吉原細見の天明期を書き出した。
・蔦屋重三郎は、天明期、吉原細見を独占的に販売することとなり、吉原五拾軒道から、通油町へ進出した。
・現在、手元に天明期の細見類がない。後日、妓楼などを確認したい。 
 
 
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[1918(大正8)石川巌/奇書珍書] 
・1760s(明和)鈴木春信画/繪本青樓美人合 大本五巻 *160餘人の遊女の肖像
・1776(安永5)北尾重政画+勝川春章画/青樓美人合姿鏡 大本三巻 *容貌は似顔ではない
・1784(天明4)政演画/新美人合自筆鏡 (俳諧を除き)漢詩、和歌、狂歌 14人の遊女、自筆
  *俳諧も、一句、確認。
  *瀬川は、加藤千蔭(1735-1808)門人、書道和歌の十八大通
  *花扇は、書家・澤田東江(1732- 1796)門人
 
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[1959:Japanese Prints: From the Early Masters to the Modern]

米国の人気作家ジェームス=ミッチェナー(1907-1997)、日本の浮世絵収集・研究に造詣の深い彼が「版画覚書*」という著書の中で、次のように記している。*(雁註)版画覚書、この本か
かつて出版されたこうした種類の最大美の本と言われる浮世絵がある、それは「新美人合自筆鏡」北尾政演作(1784年(天明4年)である。

目が眩むほどの衝撃の本」と絶賛し、北尾政演の魅力について、次のように記している。彼は「色感が豊富で、豊艶無比の賦色、さらにそれに深みと一段の調和と落ち着きを加えている作品」、「表現の注意が繊細で、凝り性らしく凝った画面構成を作る。女性の髪の描写も半円形から長軸による楕円半蔵形となり、さらに鋭角をした扇形の髪に変化させる。女性の顔はやや長顔の美の表現、感情の顔面表出には法令線や二重瞼に働きを見せ、その人物の個性・感情を掘り下げている。

『新美人合自筆鏡』を作成するにあたって、政演(京伝24歳)はこれまでの自己の芸術をあらゆる角度から見直し、検討し工夫を凝らしたようだ。
そこでは、

・紅桜・紅緋などの赤系統の色、

・梔子(くちなし)・柑子(こうじ)などの黄系統の色、

・白群(びゃくぐん)(青)

・紫、鶯、漂(はなだ)(青)、

・白緑(びゃくろく)(濃い緑)

 の落ち着いた色を用い、さらには

・漆黒の強さ

 をアクセントとして襖の白、皮膚の白さと対比させ、全体に明るく、まばゆいが、重みのある色感を完成させた。

(雁註)ミッチェナーは、摺師から、これらの絵の具の種類を指導されたか

画面は、大奉書(おおぼうしょ)、縦39.2センチ、横50センチの桜の板で、画面いっぱいに最大八人の人物を配した複雑な構成も見事だが、「これほど大きな桜の板を手に入れ取り扱う作家」に驚嘆を隠せないと、ミッチェナーは述べている。

(雁註)大奉書、大きな柾目桜板、これらは初期浮絵、政信など限られている。しかし、初期の彫り、摺りは、それほど繊細ではない。政演は、多彩、多様な絵の具を工夫して、採用している。特に彫りは書跡、俳諧、和歌、狂歌など緻密さが要求される。

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[1966(昭和41)鈴木重三/京伝と絵画] *画像は黒塗りで見ることが出来ない
・北尾政演の位相 北尾政演作画目録 
・浮世絵版画(役者絵・美人画・雑)
・肉筆 目録(未定稿)
・1783(天明3):卯二月初午日 大僧都観正法印謹白(大門口の柱の張り紙)
・1783(天明3):天明三癸卯正月三日 吉原細見五葉の松 耕書堂蔵版目録
 青楼遊君之容貌 その君の自詠を自筆にてしるす
 大絵 錦摺百枚続 初衣装生うつし仕候 
  北尾政演筆 正月二日売り出し申し候
・1783(天明3):天明三年七月、同文の広告
・1784(天明4):新美人合自筆鑑 折本一冊 遊君自筆の詩歌をあらはす 
  表紙、序文、跋文 奉書見開き七枚 遊女の櫛笄、初摺は黄、後、丹
・1790(寛政2):吉原美人合自筆鑑 名高き遊君の姿絵自筆の書をのす さいしき摺折本
・戯作者京伝の画才と効用
・考証趣味 骨董集
・1966(昭和41)没後150年 山東京伝資料集(早稲田大学図書館)
 
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[1977(昭和52)棚橋正博/山東京伝の黄表紙「鐘は上野哉考」その成立と刊年について] 
  *画像は黒塗りで見ることが出来ない
・元題簽が欠落
・1776(安永5…天明7) 助六劇に擬った  
・1780(安永9)初見 落款:京伝  
・1783(天明3以降) 鐘は上野哉考 
・1784(天明4…寛政1)…寛政9 落款:まさのぶ この期間に限定
・1786(天明6前後):鐘は上野哉考 結論 
・1788(天明8.03) 松前公子・文京:吉原・松葉屋五代目瀬川を落籍(500両)
・1790(寛政2.04) 京伝:吉原・扇屋新造・菊園を落籍
・2012-2016鹿島美里/山東京伝の江戸文化圏解明に関する研究ー松前文京の文芸活動について
山東京伝の有力な後援者の一人であった松前藩主松前道広の弟、松前文京(俳号泰郷)の俳諧活動を調査・分析し、その俳諧活動を明らかにした。文京(俳号泰郷)は江戸座俳諧宗匠存義を師とし、弟の松前武広(俳号李井)とともに、大名子弟の俳人柳沢米翁・本多清秋・松平雪川・酒井抱一らと俳諧交友を行っていたことを解明した。これによって文京の江戸座俳諧活動が明らかとなり、山東京伝の係わった江戸文化圏の一端を解明することができた。
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1783(天明3)政演/青楼名君自筆集 奉書見開きで、一枚絵として、刊行された(水野稔)、しかし確認できない
1784(天明4)政演/吉原傾城・新美人合自筆鏡(青樓名君自筆集)
 *絵入狂歌本の嚆矢(こうし)である。尤も、大本、半紙本でなく、奉書見開きの豪華画帖
 *1936(昭和11)菅 竹浦/狂歌書目集成、星野書店
  これにも記載されていない。いわゆる狂歌本ではない。
 *1936(昭和11)渋井 清/吉原本 編年順 1442点 *吉原本は吉原関連書まで把握
 *浮世絵は奉書の半切であるが、これは奉書そのまま、V字状に内側に折り、それらを胡蝶装にした豪華画帖。
1786(天明6)飯盛・政演/五拾人一首・狂歌文庫 *肖像50、かなり少なく、漏れた狂歌師がいる
1787(天明7)飯盛・政演/百人一首・古今狂歌集 *狂歌師肖像100、故人も含め、かなり充実
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狂歌師・浮世絵師の生没年
 東江(1732- 1796)(65) 澤田〜 書家
 素外(1734-1823)(90) 谷〜 談林俳諧の宗匠 大坂・鰻谷、阿波座
 千蔭(1735-1808)(74) 加藤〜 国学者、歌人
 菅江(1738-1798)(61) 

 重政(1739-1820)(82)北尾~    

 春章(1743-1792)(50*)勝川~  *画師冠字類考 享年が50と判明した

 橘洲(1743-1802)(60)

  *最初に狂歌会を開催した 橘州と(菅江+赤良)は狂歌集で対抗 

 赤良(1749-1823)(75)*大田南畝、蜀山人 

 唐丸(1750-1797)(48)*蔦唐丸 蔦屋重三郎 
  *蔦重と歌麿は叔父・甥(向井信夫考証)    
 哥麿(1757c-1806)(50s)*筆の綾丸  喜多川~ 
  *53歳の享年、典拠、不確定
 清長(1752-1815)(64) 鳥居~ 
  *歌麿が1780s当初、影響を受けて、対抗した絵師

 俊満(1757-1820)(64)窪~ *歌麿の遊び友達、歌麿は、ほぼ同年    

 春朗(1760-1849)(90) -1779.08-1794.12- 北齋20-35歳 
 政演(1761-1816)(56) *北尾~  後、戯作者、京傳 師は俳人・谷素外
  *やや、硬く、無表情。絵師より戯作者(京伝)に向いている。
  *柔和な感じの美人画は、やはり歌麿である
  *読本では、京伝より、馬琴の構想力が突出して勝れていた。
  *京伝は、洒落本、黄表紙、滑稽本などに独自の展開をした
 政美(1764-1824)(61) 蕙齋  紹眞ツグザネ  草冠+惠 

 馬琴(1767-1848)(82) *曲亭~    

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(狂歌書目)
1783(天明三)「狂歌若葉集」(版元近江屋本十郎、前川六左衛門等)
・狂歌若葉集は、現代の狂歌師を歌人別に配列。
1783(天明三)「万載狂歌集」(版元須原屋伊八)
・万載狂歌集は、200人以上の古今の狂歌師を掲載して、狂歌の内容別に編纂。
・その結果、万載狂歌集の圧勝という結果。これにより、橘洲は一時、狂歌界から身を引きました
 
1785(天明5)菅江/故混馬鹿集、蔦重
 *古今和歌集、勅撰集を茶化して刊行、直後、鴬蛙集と改名
 *以前は、市場に出回り、簡単に入手できたというが、現在では貴重図書
1785(天明5)つむり光/狂歌評判俳優風、
 *蔦屋が両者(橘洲、赤良)を仲介し、仲直りさせた。
1786(天明6)飯盛・政演/五拾人一首・狂歌文庫
1787(天明7)飯盛・政演/百人一首・古今狂歌集
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(歌麿の絵入狂歌本)
(歌麿の鳥獣魚介) *支那では鳥獣魚介以外のものを虫と称した、虹、蛙も虫
・1788(天明8)歌麿/畫本虫撰(むしえらみ)
・1789c(寛政1頃)汐干のつと
・1790c(寛政2頃)百千鳥狂歌合
[2018菊池庸介/歌麿_画本虫撰、百千鳥狂歌集、汐干のつと、講談社選書メチエ]
 
*後の1790s寛政期、歌麿が大成する。
(歌麿の雪月花)
・1790(寛政2)狂月坊 (月)
・1792(寛政4)絵本銀世界 (雪)
・1792(寛政4)絵本普賢象 (花) *普賢象は櫻の名
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2024-10-14
何とか読み下した詞書を表示した。
かなり、読めない箇所もある。
奉書画帖で、丁数がなく、諸本により順序が違っている。
誤字、脱字、難読の箇所、読めた方の御教示を賜りたい。
e-mail: sakai_nobuo1946@me.com
 
 
題簽:吉原傾城・新美人合自筆鏡 
内題:青樓名君自筆集
(雁註)元題簽、元装丁
 
 
(序) 四方山人書(序) 見開き 37.5x51.0 

花乃色をうつせるものハ 楚(そ)の尓(に)ほひをゑがく事あたハず 
月の志ろきを 後にする者ハ その明らかなる影をうる事かたし
そハ 加(か)らさえづりの から言にして 鳥(とり)がなく あづま錦繪ハ 柳櫻
を古(こ)きま勢(せ)て 都乃春の玩(あそ)ひ物とし 千枝(ちえだ) つねのり(常則)も及びなき
時勢(いまやふ)の粧ひをつくせ里 わけて姿もよし原や 二のまちなら努(ぬ)
いつゝの町に 名たゝる 君がかたちをうつし 楚(そ)れがおのおの自らの水茎(ミづくき)
乃(の)跡をさへ 楚(そ)へたれは 物いふ花の匂ひをふく美(み) 晦日(みそか)の月乃明かり
なるが如く 見る尓(に) 目もあや 心も ときめ幾(き) 魂ハ 四手駕(よつでかご)とゝもに と婦(ぶ)
心地し 身ハ三蒲団(みつぶとん)の上に あるから 疑(うたご)ふ かく うつくし支(き)うつし繪尓(に)ハ
僧正遍昭も いたづらに 心を動しつべく 徒(つ)たなからぬ はし里(り)書にハ
吉田兼好も つれづれを なぐさ免(め)ざらめや 因(より)て古(こ)れが はしつかた尓(に)其
古(こ)とハりをかきつ希(け)よと 五葉(ごやふ)の松乃蔭(かげ)たのむ 蔦のから丸が
求るを いな舟の いなと いなまんも おこがましけれバ 猪牙舟(ちょきぶね)の ちよきり
ちょと つくりいでゝ たちならびたる 中の町 さかりの花の かたハら耳(に)
ミやま(深山)木(ぎ)ともとも 寿(す)つと 深山の山の手から
                 古(こ)ハこは 筆を婦(ふ)るふ尓(に)古楚(こそ)
  天明四のとし辰初春         四方山人書[巴扇]
 
(雁註)つねのり 飛鳥部常則(-954-972-) 平安期、画所(えどころ)の絵師
 
 
(1)まつかね屋うち 東家(あづまや)書 九重(ここのえ)書

きへのこ類(る) 
  雪まを 
 飛路免(ひろめ)
  おもふ
    とち(どち)

 袖うち
   はつて
  王(わ)かな
    つまゝ
       し
  まつかね屋
      うち
      東家

        書

—————————————————————————————————————————–

浅みとり 
  は類(る)くる
    よりも
  そ免(め)かへて
 のきは(軒端)尓(に) なひく
青柳乃糸
  九重

    書  

 
 
 
(2)角(かど)玉屋 濃紫(こむらさき) 花紫(はなむらさき) (雁註)櫛・笄:初版は黄色 後版は丹

立春 角(かど)玉屋

        濃紫書
 年(とし)乃うちは
  名のミ
    な里(り)しを
 新玉(あらたま)の
春を
  満(ま)ち得て
   多(た)つ

    霞哉(かすみかな)


立春 角玉屋 花紫

       書
 豊(ゆたか)那(な)る 
  志(し)るしや
     民の
 朝
  けふ李(けぶり)
 今(け)ふ
   立(たち)のほる
    初はるの
       空(そら)  

 
(3)あうき屋 瀧川 花扇
 *門松などが描かれ、正月の初衣装を現わしている。詞書は散らし書きで、後ろから前へ書いている
 *観正僧正は、1783卯(天明3)二月初午日 吉原を訪れ、町内安全を祈念している

瀧川書

 春風春水

  一時來

はる立と
 いふは(ば)か

  里(り)にや 

ミよし 
   のゝ

 山も

  霞(かすみ) 

亭(て) 今(け)さ

 磐(は) ミゆ(見ゆ)

  羅(ら)ん

————————————————————————————————————-

 鳴鞭過酒肆
  袨服遊倡門

香によいしれ
 け□□の はつ
  花
   さき
    初(そめ)て
 袖に 
  □耳(に)
匂ふ梅 
  楚(そ)ゝる
     花扇詠書

(雁註)花扇の筆跡、読み難い 誤刻か

(雁註)唐詩選 五言絶句  崔国輔(687-?755?) 長楽少年行(ちょうらくしょうねんこう)
 「章臺」の術語も、この漢詩に書かれている。*さいこくほ
 *遊女らは、唐詩選なども学んでいた
 
【本文】
遺却珊瑚鞭
白馬驕不行
章台折楊柳
春日路傍情 

【読み方】
遺却(いきゃく)す 珊瑚(さんご)の鞭(むち)
白馬(はくば)驕(おご)りて 行(ゆ)かず
章台(しょうだい) 楊柳(ようりゅう)を折る
春日(しゅんじつ)路傍(ろぼう)の情(じょう)

【注釈】
遺却:忘れる。
珊瑚鞭:珊瑚を飾りにつけた贅沢な鞭。
白馬:贅沢の象徴。
驕:わがままなこと(青年の驕りにかける)。
章台:漢代の長安の町名(遊郭の代名詞)。
折楊柳 :柳の枝を折ること(遊女を相手に遊ぶという意味もある)。
—————————————————————————————————————————————————————————————-
 
 
(4)よ都(つ)めや うた川書 よ川(つ)免や なゝ里書

みよし野乃
 かはへに
   さけ類(る)
 さくら花
  ち李(り)うか布(ふ) 
      をや
   ふくる
    てふら舞

 よ都(つ)めや
   うた川書

————————————————————————————————————–
雨(あめ)帯(おび)て
 う古(ご)かぬ
  梅の
にほひ
  かな
   よつめ屋内 なゝ里書
 

 
 
(5)大もんしや ひともと書 大もんしや たか袖書 
   内題:北尾葏齋政演画/青樓名君自筆集  *葏セン、セイ、しげる、むくら
  *この(5)と(6)だけ、内題、本来の外題がある。落款もある。
  *歳旦の紙片も太夫の足下にある


青樓名君自筆集

  梅
多地(たち)
  よ里(り)て
 我も
  志(し)ミ
   な無(む)
  春こ(ご)登(と)
    に

まつ(先)
  咲
 楚む類(そむる)
   梅乃
    尓(に)ほひ香(が)
大もんしや
  飛とも登(ひともと)書

—————————————————————————————————————————-

  山家(やまがの)春
とけ初(そむ)類(る)
  かけひ乃水の
 をとに
   能(の)ミ
    深(み)や万(ま)の里ハ
 
  はる越(を)
    志里(しり)けり
      大もんしや たか袖書  

  北尾葏齋政演画

富貴自在…

(雁註)左下の座敷、羽子板が置かれている

—————————————————————————————————————————————————————————————–
 
 
(6)瀬川 松人
  内題:北尾葏齋政演画/青樓名君自筆集  *葏セン、セイ、しげる、むくら
  *(6)内題、本来は外題。(5)も、当初、奉書で刊行されたもの

  *足下に白蔵主(はくぞうす)、狐で、猟師に狐の殺生を止めるよう説得。遊女らは能狂言など謡も、学んでいたか


 外題:青楼名君自筆集
(印)
 章臺折
 楊柳
 春日
 路傍
 情 
  瀬川書[印][印]

                            北尾葏齋政演画

(雁註)章臺、しょうだい、長安にあった遊里地区

————————————————————————————————————————–

(印)
 青柳乃
  糸よ里(り)
   かくる
 春しもそ
  見た(だ)れて
 花の 
  ほころひに
      けり
  
 松人書[印]

 
 
 
(7)てうしや ひなつる書 てうしや てう山書
 *てう山の帯、異国趣味 机上の西洋美人(ガラス硯屏)

ほとゝき寿
 なきつるかたを
那(な)かむれは
 たゝ あ里明(有明)乃
   月そ
    残れる

—————————————————————————————————————————

 春かす美
  たつを
    見す
     てゝ
  ゆくかり(雁)は
    花なき さ登(と)□(に) 
  すミ(住)や ならへる
      てうしや
        てう山書

 

—————————————————————————————————————————————————————————————-
 
 
 
(跋)
跋文 朱樂館主人題(菅江)
畫工:北尾葏齋政演 *センサイ
書林:江戸通油町南側 耕書堂蔦屋重三郎梓 

朱樂館主人題


先に北尾重政 勝川春章 互に筆を下して 往々美
人の容貌を戦(たゝかは)しむ 今又 北尾政演 再ひ毛延壽に
倣(なぞらへ)て 花柳の名妓を画く 誠に眉ハ 今戸の煙に似て
淡く 髪は随堤乃柳に准て長し 其神(しん)を寫(しゃ)す
るに至てハ 見る人いかての 心を動(うこか)さゞらんや 加之
かたハらに 佳人の眞蹟(しんせき)をもつて題す 嗚呼三千
の佳麗ハ 此一帙に存し 五町の全盛ハ 偏に筆端
より生す 爰に漏(もれ)た類 楚腰越艶(そようゑつえん)ハ 追々貌(うつ)し
自筆を需(もとめ) 徒いて梅梨(ばいり)に壽(いのちなかふ)さんとす 今此 蝉
鬢(せんびん)を見る人 猶後の鴉黄(あわう)を待(まち)て 心を和(やわ)らけ
給へといふ
         朱樂館主人題

  畫工   北尾葏齋政演 [印][印]
  書林   江戸通油町南側
        耕書堂蔦屋重三郎梓 
(雁註)葏セン 葎リツ、ではない 

 
 

コピースタンドで撮影しても、奉書で、大きいので、右下に撮影年月日が映り込んでしまった。

再度、撮影し直した。これで五回ほど撮影。

絵入狂歌本(画帖)、奉書豪華画帖の最高峰の作品である。

しかし、各図書館、博物館、美術館による読み下しは見付からなかった。

今回、悪戦苦闘しながら、一応、読み下した。判読できない箇所もある。

通常の狂歌本(大本、半紙本)ではない。

1936渋井清/吉原本 

*通常の狂歌本ではなく、吉原本として、記録されていた。流石、渋井先生

1936菅 竹浦*/狂歌書目集成 

*記録されていない。

*菅野楯彦、稲吉、竹浦という大阪の医師のペンネームである。生没年は不明であるが、生年は1870sか。

1940菅 竹浦/江戸狂歌史、日新書院。酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂) 大冊である。

浮世絵学04/外題(活字本、狂哥、狂歌)デジタル *全頁を影印で掲載 1940 菅 竹浦(すが_ちくほ)/江戸狂歌史 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂)http://www.ukiyo-e.co.jp/30576

 

何か御気付きの点があれば、御教示ください。

酒井 雁高(がんこう) 学芸員 curator 浮世絵鑑定家

浮世絵・酒井好古堂 http://www.ukiyo-e.co.jp/78569 ご案内

1982-04-29現在(2021-03-03) 浮世絵学:ukiyo-e study  浮世絵鑑定(肉筆浮世絵、錦絵):judge

SAKAI_gankow, curator, professional adviser of ukiyo-e

酒井 雁高(がんこう)(浮世絵・酒井好古堂主人) *学芸員 *浮世絵鑑定家  Phone 03-3591-4678(東京・有楽町)

酒井 邦男(くにお)  酒井好古堂・副代表    *学芸員     *浮世絵鑑定家

100-0006東京都千代田区有楽町1-2-14(東京・有楽町 帝国ホテルタワー前)

日本最古の浮世絵専門店

*加藤好夫(浮世絵文献)、ネット上のmominaina 女史の読み下し文 noteも勘案した。

*しかし、未だ難読の箇所がある。



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